先月竣工した住宅の階段をご紹介します。

今回の階段はあまり携わることのないスチール階段でした。

完成形①　踏み板や笠木にはナラの無垢材を用いています。木造作は中山棟梁によるもの。
施工中①　踊り場やささら板を木軸梁にかけて固定しています。
完成形②　手摺は一体でつながっているように設えています。
施工中②　実はスチールの接続部は溶接を行いその後サンダーかけをしてなめらかに仕上げています。
完成形③　手前味噌ですがちょっとうっとりする空間です。
施工中③　建て入れ精度を出すために何度も何度も調整作業を行いました。取りつけを行うのは赤川鉄工のかば原さんら。
ささら板と踏み板がどう固定されているのか不思議な納まり。踏み板は厚みを36ミリとしていますが、正面の見つけ面はテーパーをつけて24ミリとしています。軽やかに見せる工夫です。
とても手触りのよい手摺笠木。

小倉さんによる手摺笠木の原寸図スケッチ。
施工の難しさはありましたが、日常の上り下りが楽しくなるような実用的でかつ美しい階段に仕上がったのではと思います。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　荻野